大丸東京店 婦人洋品売場バイヤー 久良持勇紀さん
伝えたい職人の想い 長く使うコツも伝授
数多くの旅行客や出張者が利用する、国内随一のターミナル駅「東京駅」。“エキナカ”にある大丸東京店の洋傘売場は、ちょうど人々が行き交う駅構内通路に面した入口から、入ってすぐの場所に展開されています。2015年秋にアンブレラ・マスターの資格を取得した洋品売場バイヤーの久良持勇紀さんに、売場の特徴、接客方法、アンブレラ・マスターのいる売場で傘を購入するメリットなどを聞きました。
どんな売場ですか?
他では買えない傘を売る
ーー便利な商品ですね。他には?
ーー客層はどうですか?
どんな接客が受けられますか?
価値を実感できるものづくりのストーリー
久良持さん:今のお客様が購入するかどうかを判断するときに大切にしているのは、その商品に「価値」があるかどうかだと思います。ですから、私たちはそれぞれの商品の特性を知り抜いている販売のプロとして、機能や素材、デザインなど様々な価値を詳しく説明いたします。加えて、大切にしているのはその商品を作っているメーカーや職人の想い、背景もお伝えすること。そうしたものづくりのストーリーも、商品が持つ価値だと考えているからです。お客様にとっても「それだけこだわって丁寧に作っているなら、安心」と、購入の動機付けになります。
―― 興味深い話がたくさん聞けそうですね。
久良持さん:私たち販売員はメーカーや職人から情報を得て、共有し、勉強会を開くこともあります。売場に来ていただければ、他では耳にできないような面白い傘のストーリーをたくさんお話できることも、大丸東京店ならではの接客だと考えています。
アンブレラ・マスターから購入するメリットは?
悲しみが減り、楽しさが広がる
久良持さん:デザインや機能を詳しく教えてくれる売場はあるでしょう。しかし、私たちはそれに加えて、傘の扱い方やアフターケアをお伝えすることを、何より重要視しています。いくら気に入った傘を買っても、使い方やお手入れで誤って壊れてしまったら、元も子もない。私たちはお客様を悲しませてはいけない。悲しい思いをさせないために最善を尽くす責任があると思っています。
―― 傘は扱い方やアフターケア次第で、ずっと長く使っていけます。
久良持さん:その通りです。そこで、私たちは傘の使い方や手入れ方法をわかりやすく書いた1枚の紙を、購入されたお客様に必ずお渡ししています。時間があれば、その内容についても説明しています。例えば、傘を開くときは生地同士が張り付いていることがあるので、2、3回降ってから開く、使った後は陰干しするなど。こうした傘の扱い方、アフターケアは、それを専門的に勉強して資格を取得したアンブレラ・マスターだからこそ、詳しく、わかりやすくお伝えできます。2014年にこの取り組みを始めてからは、修理の件数も減っているように感じます。
―― 悲しみを減らせば、その分楽しみだけが広がりますね。
久良持さん:悲しい思いをせず、安心してお気に入りの傘を長く使っていける。これはアンブレラ・マスターから傘を購入するメリットでしょう。さらに、私は洋傘の工場に足を運び、傘を作る工程も一通り体験しています。傘づくりは、生地を三角に切ったり、縫い合わせたり、骨をつけたりするなどの工程のほとんどが、職人による手作業です。生地にアイロンを使って折り目を付けるのも職人の手によります。そうやって、一つひとつ職人によって丁寧に作られている傘本来の「価値」も、アンブレラ・マスターとして、お客様にしっかりとお伝えしたいと思っています。
アナタにとって傘販売のプロフェッショナルとは?私にとって傘販売のプロフェッショナルとは、お客様に悲しい思いをさせることなく、お気に入りの傘を長く使う楽しみをお届けできる人です(久良持さん) |
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店舗紹介
大丸東京店
住所:東京都千代田区丸の内1-9-1
TEL:03-3212-8011
アクセス:JR東京駅直結
※記事の内容は2016年3月現在のものです。