傘の製造~パーツ(生地・骨)等について

2011.08.10
Q1. 中国製、日本製で製造工程は異なりますか?

A. 主な製造工程そのものは変わりません。

Q2. 日本には、傘の骨、生地、手元のすべてを一から作っている所はありますか?

A. ありません。中国においても分業体制をとっております。

Q3. 傘に使用されている骨の素材ごとのメリットやデメリットを教えてください。結局、どの素材の骨が一番使いやすいのでしょうか?(生地に関しても同様です。)

A. 求める機能、使用目的、お客様の好みなど、さまざまな要素によって傘も変われば素材も変わりますので、一概にはいえません。

Q4. 最近、親骨がスチールでなくグラスファイバーを使用する傘が増えつつありますが、どのような点に気をつけて薦めれば良いでしょうか?

A. 軽くて錆びないという実用性、さらに、弾性があるので他の素材と比較すると丈夫である点をお伝えください。

Q5. 傘骨のカーボンファイバーとグラスファイバーでは、どちらの方が強度は強いですか。

A. 単純に折り曲げ強度ということでは、カーボンファイバーの方が強度は高いといえます。
なお、カーボンファイバー、グラスファイバーとも繊維質のため、穴あけ等で高度な加工技術が要求されます。


Q6. お客様によく「軽くて強い傘はありませんか?」と聞かれますが、どのような傘をお薦めすればよいですか?

A. 一般的にカーボンファイバー骨の傘が軽くて強い傘と言えましょう。

Q7. カーボンファイバーは「軽くて強い」とよくいわれます。確かに軽いのですが、実際、売場にある傘で、よく折れたり破損する傘があり、あまり強いとは思われません。お客様からも「カーボンファイバーなのに弱い」といわれることがあります。これについてはどのように説明すればよいですか?

A. カーボンファイバーは軽く、強く、錆びないのが特徴です。ただ、素材の性質上、だぼの接合部分が破損することがあるため、折れやすいというイメージをお持ちの方もいらっしゃるかと思われます。

Q8. カーボンファイバー骨の値段が急騰し、手に入り難くなってくるとうかがっています。今後の業界全体の斜向はどのようになっていくでしょうか?

A. 航空機需要等により、カーボンファイバーの供給不足が生じ、価格が高騰しております。代用品として、グラスファイバーの骨を使用していく可能性も高くなると思われますが、グラスファイバー骨の場合、径を太くすることでカーボンファイバーと変わらない強度の骨を生産しております。

Q9. 折りたたみ傘で中棒(下)の上ろくろと上ハジキの中間にあるとめビョウの様なバネは何という名称でしょうか?また、この部分の修理は可能でしょうか?

A. 「下かりどめ」といいます。中棒取替えの修理を行います。

Q10. 中棒にセロハンテープが2ヶ所ついていますが、これは製造工程で必要だと聞きました。
いつ、なぜ必要なのでしょうか?

A. 傷を防止するために必要です。

Q11. だぼ等をぬいつけている糸は特殊な糸だと聞きましたがどのような加工が施された糸ですか?

A. ろうびきの糸を使用しております。(特殊な方法で縫いつけております。) 

Q12. なぜ長傘の場合手元はボンドで接着するのに、折りたたみの場合はねじ式で取り外しができるようにしているのですか。

A. 長傘手元固定部分の構造、強度やコストなど、いくつかの理由によるものです。

Q13. 店頭で修理を承る時にカーボンとグラスファイバーの違いを見分けることができれば、お客様にその場で詳細な金額をお伝えすることができるので、見分け方が知りたいです。

A. カーボン骨は白っぽい光沢がありますが、グラスファイバーは光沢がありません。また、専門的には弾性反発力が違います。骨の先端を少し内側に曲げると違いがわかります。

Q14. グラスファイバーとカーボンフィバーではどちらの方が軽量ですか。またどちらの方が強度はありますか。

A. 同サイズ(太さ)の比較では殆ど変わりがありませんが、比重的には若干カーボンファイバーが軽いです。また、曲げ破断強度はカーボンファイバーが高いです。 


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