ドイツ編

2005.03.01

折り畳み傘の元祖ドイツでは、傘は万が一の保険


今春から、日本で「ドイツ年」がスタートするのをご存知だろうか。その文化、経済、科学を紹介して、ドイツへの理解を深めようというもので、4月から翌年3月まで、約300件にも及ぶイベントが催される。そして、来年6月にはサッカーW杯ドイツ大会が開催される。ドイツには、否が応にも関心が高まっていくが、こと傘事情となるとどうなっているのか。
「11月ごろは毎日のように雨が降る最悪なシーズン。それでも傘を差すのは少数。降っても小雨だし、空気が乾燥していて濡れても屋内に入ればすぐに乾く」と、在日ドイツ大使館のスタッフは現地の状況を説明する。ドイツ人も他の欧州諸国同様“傘無用派”が多いのだろうか。
しかし、ドイツにはおよそ80年前に折り畳み傘の元祖を世に送り出した老舗メーカー「クニルプス」が存在する。ドイツ語では折り畳み傘のことをズバリ “knirps(クニルプス)”といい、欧州全体でもクニルプスは折り畳み傘の代名詞として完全に定着している。
これほど認知度が高い折り畳み傘について、改めて在日ドイツ観光局で尋ねてみると、「確かに雨模様のときは結構多くの人が持ち歩いている」とドイツ人女性スタッフ。小雨程度では差さない。でも、万が一雨足が強くなったときのための“保険”を用意しているあたりの手堅さは、何となくドイツ人らしい。

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