チェコ共和国編

2008.06.01

通り雨対策で折りたたみ傘が人気
三段式ミニ傘も普及


チェコは、北はポーランド、東はスロバキア、西はドイツ、南はオーストリアと国境を接する中欧の内陸国だ。日本の約5分の1程度の国土に、1030万人の市民が暮らす。首都プラハは、石畳の重厚な街並み。日本人観光客にも人気のスポットだ。また、1993年にチェコとスロバキアに分離し成立して以来、経済発展が目覚しく、日本企業も多数進出。中欧の優等生として、経済的にも注目されている国である。

 チェコには日本と同じような四季がある。しかし、降雨はそれほど多くない。最も多雨な時期は春から夏にかけてだが、プラハの月間降水量は70mm程度と、東京の半分くらいだ。雨の降り方も、日本の梅雨のように一日中続くというわけではなく、通り雨が多い。こうした雨の傾向だからこそ、折りたたみ傘を持つ人が多いと、チェコ政府観光局の担当者はいう。「雨は10〜15分で止んでしまう。こうしたときに、サッとバックから小さな折りたたみ傘を出して差す人をよく見かけます」。
 一方、チェコ大使館内にあるチェコセンターのスタッフも、折りたたみ傘の普及を口にする。「三段式ミニ傘も見かけますね。チェコで日本にあるようなミニ傘を目にするとは思わなかったので、さすがに、そのときはビックリしましたけど」。
 ただし、ファッション性はそれほど豊かではないという。「色や柄の種類は多くないですね。チェコは、ガラス製品では世界に誇れるデザイン力がありますが、傘はまだそのレベルには達していないのが現状です」(チェコセンター・スタッフ)。
 チェコのボヘミアングラスの輝きは人の心を虜にする。この造形美のエッセンスをぜひ傘にも応用してほしいものである。

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