世界の傘事情

世界の傘事情 スコットランド編

スコットランド

傘を差すのは主に高齢者
雨はフードで防ぐのが定番

英国を構成する地域の一つであるスコットランドには独立を願う人もいる。2014年には英国からの離脱を問う国民投票を実施したが、結果は否決。だが、英国のEU離脱により、独立機運が再燃する可能性もある。 天気は日本と同様に四季があるが、首都エディンバラの気温は東京に比べ、一年を通じて概ね5~10℃低い。さらに天気がとにかく変わりやすいことで有名だ。現地に住む歯科医師の山田峻太朗さんはこう話す。「1日の間で天気が5回、10回と変わることもよくある。太陽が出ていても、『10分も持たないだろう』と言われるほど。よく使われる単語が“dreich”。どんより曇って、霧雨で、寒くて、湿って…と、つまり“ひどい天気”ということだが、この言葉こそがエディンバラの天気を表すのにふさわしい」。

しかし、年間雨量は東京の半分以下と少ない。雨が降っても数十分から数時間程度で上がり、降り方は霧雨か弱い雨だからだ。「そのため大半が傘を差さない。特に傘を差す男性は見たことがない。濡れるのを気にせずそのまま歩くか、真夏を除いて普段から多くの人がフード付きジャンパーを着ているので、それをかぶってやり過ごす」(山田さん)。テレビの天気予報でも「晴れ、時々曇り、時々シャワー」と、予報とは思えないようなことを平気で言うそうだ。

ただし、高齢者は傘を使う傾向があり、折りたたみ傘を差す姿を見かけると言う。黒や水玉模様、チェック柄のシンプルなデザインが主流だ。日本の軽量タイプの傘を持てば、その軽さに驚いて、愛用者になってくれるかもしれない。

雨のエディンバラで傘を差す人はごく僅か

(写真提供:山田峻太朗氏)


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